過去ログ - 美穂「一期一会のアルペジオ」
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41: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:07:50.11 ID:97eMtu660
「あ、あはは」

「う?」

互いに顔を見るのが恥ずかしくなり、そっぽを向いてしまった。これじゃあまるで初心な中学生カップルだ。
以下略



42:「う?」 →「う〜」 ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:10:15.86 ID:9Oq90F5Q0
――

「うーん、どうしよう」

プロデューサーが帰った後、私はラジオを聴きながら机に置かれた紙と睨めっこしていた。
以下略



43: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:13:11.06 ID:/LPBQH1v0
『それじゃあ次のお便りを紹介しますねっ!』

真っ先に浮かんだのは、今聴いているラジオのパーソナリティーの名前だった。

島村卯月――。私と同じ年齢にも関わらず各種メディアに出ずっぱりの、
以下略



44: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:16:06.39 ID:9Oq90F5Q0
『また来週っ! お相手は、島村卯月でした!』

「うーん、困ったなぁ」

あれこれ悩んでみたものの、結局私は翌日の日曜日になっても思いつかず、1日を終わらせてしまった。
以下略



45: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:17:57.87 ID:uBgKETph0
月曜日。朝起きるとプロデューサーからメールが来ていた。どうやら学校には話が付いたようだ。

「……」

今ならまだ間に合う。怖くなりました、自分には出来ません。そう言えてしまえばどれだけ楽なことか。
以下略



46: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:20:05.04 ID:9Oq90F5Q0
「ってことは美穂ちゃん東京に行くのかぁ、寂しくなるね」

「うん。自分でもまだ、あんまり実感がない、かな」

アイドルにスカウトされたのがほんの2日前のこと。
以下略



47: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:22:31.38 ID:CqPhwtAx0
「ダズリンプロダクション……。ほほー、本格的ですなぁ。どこの事務所か知らないけど」

「新しく出来たばっかりだから仕方ないよ。で、今趣味と意気込みと自己PRで悩んでて。意気込みは自分で考えなきゃいけないんだけど、自分がアピールできるところって、パッと出てこなくて」

「成程成程、私の魅力って何? ってとこね。そうだねぇー、美穂ちゃんのアピールポイントは……」
以下略



48: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:28:45.16 ID:9Oq90F5Q0
友達が大声で囃し立てるものだから、予鈴が鳴っても私の周りにはぞろぞろと人が集まってくる。

「小日向さんの良いところ? そうだね、やっぱり癒し系ってとこじゃない?」

「いやいや、やっぱ歌じゃない? 前カラオケに一緒に行ったけど、凄く上手かったし! 選曲もマッキーって渋いよね!」
以下略



49: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:32:17.95 ID:yMb1ngzh0
お昼休みの時間。私の席は窓際の日の当たる場所。ご飯を食べた後はやっぱり眠くなっちゃう。まるで猫みたいだにゃーん……。

プロデューサーの言葉を借りるなら、こんないい場所で寝ない方がおかしいんだ。
あっ、これってある意味趣味になるのかな……。

以下略



50: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:36:08.11 ID:9Oq90F5Q0
「知っている人は知っていると思いますが、小日向さんが東京でアイドルとして活動するために、転校することになりました。小日向さん、前に来てくれる?」

「は、はい!」

授業後のSHRで、私は皆の前に立っていた。
以下略



51: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 01:37:18.54 ID:yMb1ngzh0
「それじゃあ今日は美穂ちゃんの門出を祝って! ぱーっとやっちゃいましょう!」

友達の合図で大いに盛り上がる皆。私は彼らに流されていくように、色んな所へ行った。
ボーリングをして、プリクラを取って、買い物をして。最後の思い出を作るかのように、私たちは今を全力で楽しんだ。

以下略



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