20: ◆EOh40d18dA[saga]
2013/12/20(金) 21:16:06.27 ID:54sa4KIX0
「モノクマ、ちょっと聞きたい事があるんだけど」
「おやおや奇遇だね、ボクもシャワールームの事で言う事があったんだよ!」
シャワールームの事で、という事はボクの行動を見ていたのだろう。
「実は、キミの部屋のシャワールームだけ、ドアの建付けが悪いのです!」
「……は? 建付け?」
「そういう訳で、開けるにはちょっとしたと、コツがいるんだよね」
モノクマはそう言うと、僕に向かって何かのジェスチャーをする。
どうやら持ち上げろという意味らしい。
気が進まなかったけれど、ボクはモノクマを持ち上げる。
……やっぱり機械仕掛けだけあって、相当重いな。
「ここをこうして……苗木クンちょい右、そう右。はい、ここで真っ直ぐ」
モノクマはボクに指示を飛ばしながら、シャワールームのドアを開けるコツを教えてくれた。
それにしても建付けが悪いって……しかもボクだけって、肩書き的に嫌な気持ちだなぁ……。
「うぷぷ、超高校級の幸運なのにツイてないね!」
モノクマが的確にボクの心を抉りにくる。
言われなくたって分かっているっての……!
「じゃあ、ボクは唐突な感じで帰るねッ!」
ドアを開けたモノクマはボクの腕から飛び降り、そのまま部屋から出て行った。
やっぱりと言うか、ちょっと話すだけでも嫌な気分になるなぁ。
「……さっさとシャワーを浴びるか」
キーン、コーン……カーン、コーン……
『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより夜時間になります』
……え?
『ではでは、いい夢を。お休みなさい……』
……どうやらシャワーに入れなくなってしまった様なので、ボクは不貞寝をした。
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