過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
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251: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:00:28.74 ID:pKZb/rcWo
俺達は、この黒ずくめの男たちのアジトへと連れて来られていた。
後ろ手に手錠がかけられており、抵抗は出来ない。
なんでこんなことになっちまったのか……やっぱり杉小路が関わることだとロクなことがないな。
「大人しくしてりゃ何もしねーよ。ただアンタらの頭がちょっと言うことを聞いてくれりゃいい」
252: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:01:08.92 ID:pKZb/rcWo
「……すまん、うちのせいで巻き込んでしもーて」
「気にすんな。俺が勝手にやったことだ」
本当はいい迷惑だと思いたいところだが、気に病んでいる相手に向かってそんなことは言えん。
それに、俺が関わらなければ護衛はこの少女に付きっきりで、誘拐されることなんてなかっただろう。
253: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:01:59.54 ID:pKZb/rcWo
「っておい!何勝手に俺のカバン漁ってんだコラ!」
気が付くと、構成員のひとりが俺が持っていたカバンをガサゴソと漁っていた。
「こいつのカバンの中こんなもんしか入ってませんでした」
さっき買ったお土産一式と、食べようと思っていた最高級大福が床に放り出される。
254: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:02:36.08 ID:pKZb/rcWo
「っておい!何勝手に俺のカバン漁ってんだコラ!」
気が付くと、構成員のひとりが俺が持っていたカバンをガサゴソと漁っていた。
「こいつのカバンの中こんなもんしか入ってませんでした」
さっき買ったお土産一式と、食べようと思っていた最高級大福が床に放り出される。
255: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:03:30.48 ID:pKZb/rcWo
「おい、大人しくせぇ!相手はカタギじゃないんじゃぞ!」
目の前で粗末に扱われてるスイーツを見て黙ってられるかってんだ!
「俺はどうなってもいいからその大福には手を出すな!」
256: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:04:20.43 ID:pKZb/rcWo
「があああああああああああ!!!!」
「なっ……こいつ手錠を!?」
枷を引き千切り、俺にドスを突きつけていた構成員を真っ先に叩き伏せた。
足りねぇ……あの大福が受けた痛みはこんなもんじゃなかった。
257: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:05:00.75 ID:pKZb/rcWo
「大福は壊せてもたったひとりの人間は壊せないようだな……」
「バ……バケモノめっ……!」
「今度はいいヤツに生まれ変われよ……!」
258: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:05:35.68 ID:pKZb/rcWo
ずいぶんと派手にやっちまったな……。
杉小路の影響で感覚が麻痺しているが、ヤクザ相手とはいえこんな事態を引き起こしたら警察沙汰になってもおかしくない。
この先俺はどうなるんだ?逮捕?投獄?半殺しで済ませているから死刑だけはないと信じたい。
こういう場合は正当防衛は成立しないのか?頭悪いからわかんねーよ。
259: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:06:04.35 ID:pKZb/rcWo
結局、あの惨劇は村上組の方で処理してくれることになった。
一歩間違えれば俺が誘拐犯だったのに、娘を助けてくれた上に対抗勢力まで潰してくれたと感謝されててしまった。
素直に喜んでいいものなのかどうか、さっぱりわからねぇ。
そして今、俺は村上組の本拠地で一晩過ごすこととなった。
260: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/03/29(土) 00:06:33.67 ID:pKZb/rcWo
「今日は本当にすまんかった……」
「だから別に謝んなくてもいいっつーの……礼もいらねーし」
やることもないから縁側に腰を掛けて庭を眺めていると、赤毛の少女がやってきて俺の隣りに座った。
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