過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
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472: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:46:12.58 ID:4pXVXROfo
「ふとした思いつきだったのだが、上手くいったようで良かった……これで世界の食糧事情は改善される。大発明だぞ!」
やはり私は天才だなどと抜かしつつ、完全に自分の世界に入ってしまっている。
つまりアレか?俺は体よく実験台にされたってことなのか?
「おい、結局さっき俺に食わせたのはなんだったんだよ!」
473: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:47:00.15 ID:4pXVXROfo
「お、落ち着け助手。歴史を変える実験の成功だぞ?」
「そんな言葉で納得できるかッ!得体のしれないもん食わせやがって!」
「そういう清村もさっきまで美味しそうに食べてたじゃないか」
474: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:47:56.59 ID:4pXVXROfo
「ちくしょうお前なんか信用すんじゃなかった!いっつも変なもんばっか作りがやって!」
「ッ!?」
俺が思わず発してしまった言葉に衝撃を受けたのか、博士は目尻に涙を浮かべていた。
あ、やべぇこれ地雷踏んだっぽい。
475: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:48:37.33 ID:4pXVXROfo
「うわー。また女の子泣かせたよ最低だなこいつ」
「うるせーよ!どうせお前も一枚噛んでたんだろ!」
「いや別に?まあアレが何かは知ってたけどね」
476: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:49:04.93 ID:4pXVXROfo
「さっさと謝ってきたら?」
「ええい、今回はお前に言われんでもわかっとるわ!」
蓋を開けてみれば結果的には知らずに実験台にされていたわけだが、
本当に俺のことを心配していてくれていた気持ちもあったはずだ、多分……恐らく……。
477: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:49:31.18 ID:4pXVXROfo
そして俺は博士を探して、事務所の研究室まで足を運んでいた。
そんなに行動範囲が広いとも思えないから行くとすれば女子寮かここくらいだろう。
「おい、居るんだろ?」
鍵が閉められていたのでドア越しに話しかけるが、反応はなかった。
478: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:49:57.18 ID:4pXVXROfo
「ここに来てからお前には助けられっぱなしだったのにな……」
思えば俺がここでまともに働けているのは博士のおかげだ。
まあ代償も大きかったが……博士の発明がなければ俺は今頃とっくに心が折れている頃だろう。
しばらく黙っていると鍵が開く音の後に、扉の先から博士が姿を現した。
479: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:50:29.93 ID:4pXVXROfo
「……助手が怒るのも当然だ。確かにあれは人体実験と言っても差し支えないものだったからな」
「まあ結果的にはそうだったかもしれんが……飯食わせてもらったことだしお互いチャラってことにしようぜ」
素材が何だったのかは未だに気になるところだが……。
この期に及んでグチグチ言うのも男らしくないからそれはもう忘れることにする。
480: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:51:00.00 ID:4pXVXROfo
「本当に済まなかった。これからは、もう二度とあんなことはやらない」
「だから気にすんなっての。いつものお前じゃないとこっちの調子が狂っちまう」
今回の件を引きずるようになっちまったらアイドル活動にも営業が出そうだしな。
なんだかんだ言って、いつもの尊大な態度を取っている博士が見ている方としても落ち着く。
481: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:51:32.74 ID:4pXVXROfo
「……ざっけんな」
俺は自宅の布団の中で、重度の腹痛や吐き気、頭痛などのあらゆる体調不良に悩まされていた。
当然こんな状態で仕事など行けるわけもなく、しばらく自宅で療養することとなった。
「……実験は失敗だったみたいだな」
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