2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/23(月) 17:17:21.50 ID:PayVsvLV0
『きょ、今日は都内にあるカフェにお邪魔してます、ここのオススメは、毎日ご主人が手作りされると言う自家製ロールケーキだそうです。こんにちはぁ』
「いいなぁ、雪歩お嬢さん可愛いなぁ」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/23(月) 17:17:51.77 ID:PayVsvLV0
私の妻とほぼ同い年の家政婦も、同じような表情だ。
「いやぁ、お嬢さんがこうしてテレビに出るなんて、なぁ」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/23(月) 17:18:20.41 ID:PayVsvLV0
「…私だ。今日は…何?延期…そうか、それならば仕方なかろう。うむ、では…」
私は、萩原建設の社長だ。曽祖父の代から続く会社は、大型商業施設から道路工事まで、幅広く手がけている。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/23(月) 17:18:47.02 ID:PayVsvLV0
「…こんなこともあったな…」
二歳か三歳の頃の写真か。
私に抱き上げられている雪歩は、泣きじゃくっている。
それを、隣で妻が笑ってみている。
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2013/12/23(月) 17:19:26.49 ID:PayVsvLV0
体に似合わない、大きなランドセル。
黄色い通学帽に白いワンピース姿の雪歩。
進級していくごとに、ランドセルは小さくなり、そして、中学生の制服を着た卒業式。
中学へと進み、高校の卒業式。
そのたびに、年甲斐も無く涙を流し、妻に笑われたな…
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2013/12/23(月) 17:19:52.64 ID:PayVsvLV0
「…」
アルバムの写真、一枚一枚の思い出を振り返っていると、いつの間にか部屋は薄暗くなぅていた。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/23(月) 17:20:23.25 ID:PayVsvLV0
既に食堂には妻と娘、住み込みの家政婦、それと…
「あ、雪歩のお父さん、はじめまして、菊地真と言います」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/23(月) 17:26:47.09 ID:PayVsvLV0
「あら、照れちゃって、年甲斐もありませんこと」
「…食べるか」
「はい」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/23(月) 17:29:56.98 ID:PayVsvLV0
食事を終えて、今度は居間で寛ぐ。
妻と雪歩の話を聞きながら、食後の茶を啜る。
妻と雪歩と菊地君は、相変わらず話に花が咲いているようだ。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/23(月) 17:30:34.71 ID:PayVsvLV0
「…ヒック」
健康に気を使い、最近は控えていた酒だが、久々に飲むと何とも心地よいものだ。
妻と娘とその友人に囲まれての晩酌というのも乙なものである。
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