24: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/25(水) 01:22:53.61 ID:9UmUzo2DO
「広報活動はどうだい?」
「最近、巨乳男性への痴漢やセクハラが問題になっている。新設される政府の有識者会議へ派遣する人材を選択中だ」
「うん。男の巨乳は、男性の自由と個性だからね。民主主義社会に於いて何人にも妨げられることがあってはいけない」
25: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/25(水) 01:26:05.39 ID:9UmUzo2DO
「あ、お兄ちゃんお帰りなさい」
副社長室に戻ると、ストライプのスーツに黒ストッキング姿の美少女が俺を待っていた。
「会社では副社長と呼べ。広報部長」
26: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/25(水) 01:29:52.55 ID:9UmUzo2DO
「うん、上手くいってるみたいだね。良かったあ」
屈託の無い笑顔を向けてくる。今日は薄化粧で、エクステンションでロングにした髪をアップにしていた。どう見ても清楚な美少女だった。
「……でね、今日は、し、新商品の提案があるんだ」
27: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/25(水) 01:35:43.62 ID:9UmUzo2DO
「うん、しっかり肩や背中から肉が集まって詰まってるな」
「あん、もっと……裏地とかも見てえ……」
めくって良く見ようとブラのホックを外すと、目の前の巨乳は、少し大きいくらいのいつものバストに戻ってしまった。
28: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/25(水) 01:41:16.72 ID:9UmUzo2DO
「はあ!?」
慌てて胸から顔を離した。弟は力の籠った眼差しをこちらに向けている。
「お前、男が好きとかじゃないんだろ?」
29: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/25(水) 01:46:10.26 ID:9UmUzo2DO
「しかし、俺は……」
上目遣いの弟は、潤いを湛えたままの目で、懇願するかのようにまくし立ててきた。
「お兄ちゃんを毎朝起こして、三食用意してあげられて、お兄ちゃん好みの中華料理が作れて、洗濯掃除を欠かさずできて、シャツやハンカチには必ずアイロンかけてあげられて……」
30: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/25(水) 01:52:37.36 ID:9UmUzo2DO
やがて男性巨乳サプリブームに端を発する巨乳化男性向け商材は、驚異的な広がりを見せる。
メンズブラ、女装、男の娘、BL、男性同士の恋愛etcは、日本発のhentaiカルチャーとして重要な輸出コンテンツとなっていった。
「日本始まったな」という驚きの目で見られた全く新しい価値観は、やがて世界に浸透。先進国や人権に理解のある国家には、必ず巨乳サプリが販売されているという。
──しかし、日本の輸出総額に男性巨乳コンテンツが大きな割合が占める用になった頃、国内では深刻な少子化が凄まじい勢いで進んでいた。
31: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/25(水) 01:56:03.05 ID:9UmUzo2DO
以上で完結です
ご覧いただき、ありがとうございました
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/25(水) 07:58:48.54 ID:wzylCtvA0
文章書くの上手いな
乙
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/25(水) 22:48:28.98 ID:GGYmPHsv0
乙
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/26(木) 09:35:37.25 ID:SlqUS4Beo
狂っていく世界観すきです
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