過去ログ - 夏海「これまでも、これからも」雪子「私も」
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◆VJRQu9X6ME
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2013/12/25(水) 17:58:07.75 ID:6Tmg2yryo
午前中に感じていたいらいらした気持ちと、その裏側にある沈んだ気持ちは、変わることはなかった。
夏海の通知表の散々たる結果に、つい衝動的に説教をする段取りになってしまったが、実のところそれが夏海にとってよいものなのかどうか疑わしい気持ちが、自分のどこかにあった。
夏海が居間にゆっくりと入って来た。
以下略
13
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◆VJRQu9X6ME
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2013/12/25(水) 18:02:50.50 ID:6Tmg2yryo
私は机を叩くと、夏海は驚いて肩を揺らした。
夏海「いやだってその、テストが難しいのが悪いんだって……」
雪子「夏休みの時も同じ言い訳聞きました。まったくもう、言い訳ばっかり先に出て、解決しようと前向きに考えたことある?」
以下略
14
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◆VJRQu9X6ME
[saga]
2013/12/25(水) 18:05:27.28 ID:6Tmg2yryo
雪子「まったくもう、あんたはいつまでたっても、物事から逃げてばかりいるんよ。一回腰を据えて、勉強に打ち込んでみたらどう?」
夏海「はい……」
雪子「あんたはいはいばっかり言ってるけど、しっかり聞いてるの?」
以下略
15
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◆VJRQu9X6ME
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2013/12/25(水) 18:08:08.80 ID:6Tmg2yryo
雪子「あんた、ちょっとは私のこと手伝ってみんさい。家事の大変さを知ることが、あんたが立派になる第一歩かもしれん」
夏海「え……」
雪子「そうね、じゃあこれから毎日風呂洗いをしてもらおうかね」
以下略
16
:
◆VJRQu9X6ME
[saga]
2013/12/25(水) 18:11:42.97 ID:6Tmg2yryo
夏海「そんな……」
雪子「文句あるん?」
夏海「い、いえ……でも、それはちょっと理不尽じゃないかと」
以下略
17
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◆VJRQu9X6ME
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2013/12/25(水) 18:13:27.12 ID:6Tmg2yryo
雪子「いたた……」
夏海「母ちゃん……」
雪子「なに?」
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18
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◆VJRQu9X6ME
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2013/12/25(水) 18:15:40.75 ID:6Tmg2yryo
その日の夕食の食卓で、夏海は嬉しそうに言った。
夏海「クリパだよ、クリパ! クリパやるんだ!」
夏海「ほたるんとれんちょん、このみちゃんも呼んでさ」
以下略
19
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◆VJRQu9X6ME
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2013/12/25(水) 18:17:27.93 ID:6Tmg2yryo
雪子「遊ぶのはいいけど、宿題もちゃんとしんさいよ」
夏海「分かってるって」
夏海は茶碗の米をがつがつとかき込み、さっさと食卓を後にした。
以下略
20
:
◆VJRQu9X6ME
[saga]
2013/12/25(水) 18:20:27.05 ID:6Tmg2yryo
クリスマス、か。
クリスマスには特段の思い出があった。
それは、夫とのひととき。
以下略
21
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◆VJRQu9X6ME
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2013/12/25(水) 18:23:00.47 ID:6Tmg2yryo
小鞠「なんか遠い目をしていたよ。昔を振り返るみたいに」
雪子「あら、そうかしら」
振り返る昔がある、その事実は私に、歳をとったことを深く感じさせ、妙に悔しかった。
以下略
22
:
◆VJRQu9X6ME
[saga]
2013/12/25(水) 18:25:52.10 ID:6Tmg2yryo
その夜も、なかなか眠りにつくことができなかった。
寝床に横になりながら今日叱りつけた夏海のことを考え、頭の中で濁ったものが行き来していた。
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