889: ◆2XlUWYio/6[saga]
2014/04/23(水) 21:44:03.44 ID:lXDc1Azk0
求め合い、どれだけの時間が経っただろうか?
コツリコツリと確かめるように加賀の奥深く────その壁を叩いていた音が、コツコツ、ゴツゴツ、と、次第に強いものへと変わっている。
そして異物を押し出すかのようだった締め付けは、今ではむしろ更に奥へと誘うように吸い付いて離れない。
音の間隔が、短くなっていく。
二人の限界が近くなっていた。
「────加賀、さんっ……!」
「くぅっ……、どこにっ、欲しい、ですかっ!」
高まる熱にとろけた思考の中で、加賀は提督のことをイジワルな人だと思った。
この人は私の意見など気にしない。だというのに、私に、私の口から、言わせようとしているのだ。私が望んでいるということも知っていて、それでもなお言葉にさせようとしているのだ、と。
提督の心情を察し、加賀の熱は更に増す。
そしてこの上なく最高のタイミングで、その言葉は加賀の口から放たれた。
「中、に──────っ!」
言い終わるや否や、溜まりに溜まった提督の欲望の塊が、加賀へと吐き出される。
すでに存在しない二人の距離を更に埋めるかのように、提督が腰を押し付け、加賀が足を使って締め付ける。
ドクドク、あるいはドプドプと注ぎ込まれる粘性に溢れた液体は、じわりじわりと加賀を浸食し、壁の奥へと染み出していった。
「────────っはぁ……!」
「────────……はっ……はっ……」
ようやく猛りが下火を迎えたのか、まず提督がその力を緩め、次いで息切れを起こした加賀が力を抜く。
それによって出来た隙間から白い粘液が漏れ出るが、二人は気にもしなかった。
「加賀さん……」
「提督……」
そして重なる二人の影。
熱が完全に引いたわけではない。
だかしかしそれは、お互いがそこに居ることを確認し合うような、そんな優しさに包まれたものだった。
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