23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/31(火) 03:27:51.60 ID:6yBCWbRi0
ハムスターはこちらを振りかえった。その赤い瞳を、睨むように細める。
『嬢ちゃん。それは俺たちに聞くべきじゃないだろう。そして俺たちも喋ることは出来ない』
「…………」
『ああ、別に意地悪ってわけじゃないんだ。ただ、その話は飼い主様と話した方がいいって思うんだよ』
『人間が苦手なモノの一つや二つがあるように――秘密にしたいことの一つや二つもある。アイツとてそれは例外じゃない』
『アンタはアイツの親友かもしれないが――アイツのことを何でも知ってるつもりかもしれないが、それはほんの一部に過ぎない事を知れ』
その言葉に、貴音は目を見開く。
小さなハムスターのその言葉は、何よりも深く彼女の心に突き刺さった。
だから彼女は頭を下げる。
「……忠告、痛み入ります」
『別に忠告ってほどのことじゃないけどよ。じゃあな、四条の嬢ちゃん。飼い主様をよろしく』
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