過去ログ - 語り部「こいつァなんて事はねぇ物語よ」
1- 20
6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/08(水) 01:22:03.22 ID:3DqH1k/Ko
 だったら戦で武功をあげりゃ良いじゃねぇかって話なんだが、そんなんじゃ満足出来ねぇらしい。

 もちろん、戦にも強かったらしいが、奴等の舞台ってのは、あくまでも一対一の斬り合いなんだとよ。

 斬り合いで、手前の命を懸けて何を得るんだっていやぁ名声くらいなもんで、たまに何処其処のお殿様に気に入られて召し抱えられて客将になったりする事もあったらしいが、剣士って手合いが一国一城の主になることはまずねぇ。

 でも、剣士って奴等はどんどん増えていった。

 槍で突き合い、矢が飛び交い、鉄砲で撃ち合い、どうやって大勢を殺すかって事に苦心してた国の野郎共が、せいぜい褒美か護身程度に考えてた刀を振る事に夢中になっていった。

 何故なんだろうな。

 俺が思うに、この国の野郎共ってのは、馬鹿なのよ。女がほしい、酒がほしい、地位がほしい、だったらぶん盗りゃ良いじゃねぇかってんで殴り合いを始めて、殺し合いになって、気付いたら誰にも負けねぇ強さを欲しがってた。

 そんで、国を奪い合い、天下を取り合っちゃいたが、その強さってのは、その戦の指揮をしていた偉いお侍かお殿様が強いからって事になっちまうと気づいた。

 そこで、だったら手前の腕一本で強さを証明すりゃ良いじゃねぇかって事になったのよ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
52Res/41.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice