過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争 02」
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9: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:18:13.13 ID:NVDGXRYwo

「用件は?」
「あぁ、うん」

 先々月に、私の高校。
 先月に、別の高校。
 そして今月。

「えっとな。決勝に出てた千里山、おるやんかぁ」
「あぁ……」

 繰上げで決勝に進出してたな。

 ……、嫌な予感がする。

 そして嫌な予感は、えてして当たる。

「……、その、千里山の部長さん。清水谷さん。亡くなったんや」
「……」
「殺されたんやって」
「……ふぅん」

 清水谷竜華。北だったか南だったかの大阪代表の、大将。
 そいつが、殺された。

 真面目──というより、落ち込んだ声。
 同じ大阪同士だし、面識はあったのかもしれない。

「……うん。時々麻雀打ったり、遊んだりもしてた」
「ふぅん」

 顔見知りということか。

「ちゃう。顔見知りやない。友達や。大事な友達」
「あぁ、はいはい」

 ちょっと本気で怒られた。あいつに怒られるのは二度目だったりする。
 一回目は、確か、阿知賀の時だったか……。
 友人だろうが恋人だろうが家族だろうが、他人という事には変わらないだろうに。

 いちいち誰かが死んだことに心を痛めていたら、身がもたない。
 割り切って割り振ることが、つまらない人生への数少ない抵抗だ。




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