過去ログ - モバP「鷹富士茄子と自転車屋さんの思い出」
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8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/08(水) 22:27:59.73 ID:8auXTgZQ0
結局その後21時くらいまで家に帰らなかった俺を心配して親が警察に通報し、てんやわんやの騒ぎに巻き込まれることになる。
一応自転車が壊れてしまっていたと言い訳をし難を逃れることに成功したが、全く散々な日だった。

でも本当に不思議な話だなと思う。この広い街の中で、しかも偶然にも自転車で困っている彼女に2回も遭遇したのだ。
そして運の良いことに、その問題をしっかり解決できたのだ。

やっぱり鷹富士茄子という少女は、人並み外れて強運なのかもしれない。周りの人間まではそうはいかなかったのだが。

後日、鷹富士はその後菓子折を持ってわざわざ俺の家までやってきた。
その際に家があの場所から遠く離れていたとばれてしまい、後日鷹富士から拗ねてると言うのか、何とも言えない視線を浴びることとなる。

そんな風に仲良くなったが、中学卒業と同時に俺は鷹富士とは離れることになる。なんでも名門の高校に入学するらしく上京してしまうらしい。
またどこかでな、と在り来たりな言葉を最後に交わし、俺たちは卒業をした。
きっともう二度と会うことはないのだろうなと思いながら。

甘酸っぱい青春の1ページの思い出だった。

P「今となっては懐かしいな〜。いや、本当に変な話だったなぁ、ほんと。お、いたいた」

待ち合わせをしている人物を見つけ、軽く手を挙げ声をかける。

P「あけましておめでとう、茄子。遅くなってすまない」

茄子「あ、Pさん♪あけましておめでとうございます♪珍しいですね、Pさんが遅れるなんて。何かあったんですか?」

頭にクエスチョンを浮かべる茄子に対し、俺は苦笑交じりに答える。

P「高校生の自転車のチェーンが外れていて、直していたら遅れた」

茄子「え?」

一瞬間の抜けた返事が返ってくるが、次の瞬間には茄子も手で口を押さえて吹き出していた。

茄子「ふふ、懐かしいですね♪自転車屋さんは相変わらずでしたか♪」

P「そのあだ名は辞めなさいって。あの後高校でも言われたんだぞそのあだ名」

茄子「良いじゃないですか♪私にとっては本当に幸運の自転車屋さんだったんですから♪」

P「全くお前は」

茄子「それにPさんだってひどいですよ!あの時家近いなんて嘘ついて!知っていたら、あんなに迷惑かけずに済んだのに」

P「だから、それはもう終わった話だろ?」

茄子「いーえ、駄目です!あの時Pさんを不幸にしてしまったことは私の中で一番の後悔なんですから」

P「あのなぁ……」

茄子「だから」

茄子「私を見つけてくれたPさんのこときっと幸せにしてあげますからっ」

鷹富士茄子、20歳。
現在幸運のアイドルとして売り出し中。

偶然にも5年の時を経て再会した彼女をアイドルとしてプロデュースしている話は、今回とはまた別のお話。



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