過去ログ - 【モバマス・オリキャラ注意】俺「俺の友達がアイドルになった」
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54:[saga]
2014/01/16(木) 00:47:19.57 ID:RZ6vbIM50
俺の英雄は、奪われたのだ。
確かにここで。死んだのだ。




あいつを乗せた車が走り出す音を聞いた後。

俺があいつに関係する出来事に触れたのは、何年も後のこと。

近くで行われるヒーローショーの司会として、あいつが出演するんだとか。

あいつは確かに、夢への道を歩んでいるらしい。





俺はというと、何もしていなかった。

燃え尽きた、という表現が正しいのか、燃料を抜かれたという方が正しいかもしれない。

あの後から、飯をかきこんで、ぼんやりと日々を過ごす毎日を送っていた。

普通に進学して、就職して、働く毎日。

そこには波乱などなく、ただ平穏な時間が流れていく。

こうして俺は大人になっていく。





時は過ぎる。

年を食って、皺ができてて、でも頭の毛はわずかに減っていて。

他人に頭を下げて、汗水たらして、酒を流し込んで寝て、また起きて、それで、それで?

俺は、その果てに何かを見出すことはできるのだろうか?

この行為に意味を見いだせるのだろうか? この日々に、この人生に意味は?

……いや、こうして思考すること自体が、無意味なのだ。

そう気付くと、日々はさらに色を失っていった。



ある日、なんとはなしにテレビをつけていると、聞いたことのある声を聞く。


???「悪が栄えることは、この私がいる限り許さない!」

   「私が仮面ライダー、Lだっ!!!」


Lは、ライトのLなんだとか。主演の女優さんが、それにちなんだ名前をしているらしい。

ライト、光?

はて、誰のことだったか。聞いたことがあるような気もする。

そう考えて、気づかない内に、俺は液晶に手を伸ばしていた。

手に触れることができそうだ。しかし、この薄い壁がそれを阻む。

俺と、お前。もう、こんなに遠くなっちまったな――――




あれ、お前って、誰だっけ?



エンド1 英雄を失った少年


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