過去ログ - 川島瑞樹「今はまだ『川島さん』で我慢してあげる」
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以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/15(水) 01:04:11.17 ID:8W7iqVcl0
「あれ、まだいたのか、凛?」
直観的にまずい気がして、ちひろさんから注意を逸らすべく声をかけてみたが、
「何その言い方? 私が事務所にいるとまずいんだ?」
虎の尾を踏んでしまったらしい。
ちひろさんに向けていた胡乱な目が、そのままこっちへ向いてきた。怖い怖い。
「そうじゃない。もう九時だぞ。お前まだ高校生なんだから、」
「明日、土曜だけど?」
いかん、何か言う度に墓穴を掘ってる気がする。
が、ここで折れてしまうと色々面倒になりそうなので、凛を納得させるだけの屁理屈を捻り出すべく脳細胞をフル回転させる。
「今日が金曜日でも、15歳の女の子が遅くまで家を空けて良い理由にはならないだろ」
「プロデューサーにそんな事言われる筋合いは無いと思うけど」
まぁ、それで出てくるのが屁理屈にしかならないどころか、一回り以上年下の女の子に一蹴されてしまうあたり、俺の脳みその残念さが窺えるというものだが。
「俺には親御さんからお前を預かってる責任があるんだから、こういう事言う義務があるの」
「じゃ、言う義務を果たしたし、もう良いよね? 私、もう少し読みたい本があるからここにいるよ」
なんてことだろう。屁理屈を生み出すスピードも質も、凛は俺のそれを遥かに凌駕しているではないか。
……言ってて阿呆らしくなってくるな。
とにかく、そんな俺の呆れをよそに、口をへの字に曲げた凛は、誰かが置いていった今日発売のファッション誌を広げ、どっしりとソファーに腰を落ち着けてしまう。どうやら梃子でも動かない覚悟を持ってしまったらしい。
ここまで来ると呆れるより感心してしまうが……さて困った。
まぁ凛が何となく察している通り、さっきのちひろさんの言葉はいわゆる暗号というやつで、飲みのお誘いだったわけだが……
下手に凛が事務所にいる状態で飲み屋までちひろさんと行動を共にすると、何だか非常にまずい気がする。主に凛のアイドルとしての威厳的な何かが。
「やれやれ、女の子の我儘は可愛いものだけど、あんまり度が過ぎると愛想を尽かされるものよ?」
そんな風に俺が手をこまねいていると、すっと凛の手からファッション誌を奪った英雄が(どこからともなく)現れた。
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