過去ログ - 川島瑞樹「今はまだ『川島さん』で我慢してあげる」
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以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/15(水) 01:40:27.59 ID:54l9mAuh0
「それって、アナウンサー時代の私に?」
「です。だからテレビから消えてしまったあなたを偶然街で見かけたとき、声をかけずにいられなかったんです」
「そう、そういえばそんな様子だったかもね」
思い出すのは、秋葉原の駅前。本屋での凛の仕事に付き添ったその帰り。
自分がアイドルプロデューサーなんて肩書きになってしまったのも忘れて、一人のファンとして川島瑞樹に出会った時のことを。
「だから正直なところ、あの時凛が隣にいなかったら、川島さんとこうして飲んでいることもなかったかもしれません」
「『また、プロデューサーの悪い癖?』」
「よく覚えてますね」
そう、俺が川島さんに駆け寄り、声をかけているところへ、追いついた凛が放ったのがその言葉だった。
「ふふ、その一言で、君の目の色が変わったから、印象的だったのよ」
凛の言葉の意味を理解するのに少し時間が掛かったのを覚えている。それだけ、その時の俺は自分を忘れていたのだろう。
そしてその意味に気付いた時……俺はアイドル川島瑞樹のプロデューサーになっていた。
「でも、だから『川島さん』ってわけ?」
「馬鹿馬鹿しいでしょう?」
「……そうね」
結局のところ、俺は一人のファンとして、未だに川島瑞樹を引きずっているのだろう。
あの頃とは比べ物にならないくらい近い距離に川島さんが居るというのに。
「ちょっと、嫉妬しちゃうわね、あの頃の私に」
だけど、そうじゃない俺もいる。アイドル川島瑞樹のプロデューサーとして、彼女を支えたいと真剣に考えている自分がいるのも事実だ。
当たり前だが、そういう自分の方が俺の中を占める割合としては大きくなっている。
「いや、今となっては」
「分かってる。それ以上言わないで」
だから、それを何とか言葉にして伝えようとしたのだが、それを川島さんが優しく笑いながら制する。
「安易に言葉にされると、勿体無いもの」
そうして、そんな事を言って川島さんはグラスを傾ける。
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