36: ◆ukweaVAfH6[saga]
2014/01/17(金) 23:32:33.37 ID:bXUUoVJp0
娘「あー……そうだったんだ。私のお母さんが死んじゃった時にね、喧嘩したの。お父さんと」
男「……」
娘「続けるね。喧嘩の内容なんて、どうでも良い事。そして、どうしようも無い事だったの。お母さんが
事故に遭ったって連絡を受けた時、私はすぐに学校から病院に向かった。だけど、お父さんはお店を
急に閉めるわけにいかないって、閉店時間になるまで病院に来なかったの」
そこで娘さんは大きく深呼吸をした。
未だに背負い続けているのだろう。その時起きたことを。きっとそれは店長も同じだ。
娘「お母さんね、ずっと病院でお父さんのことを呼んでたの。本当におしどり夫婦だったから。時々お父
さんがお酒を飲み過ぎても、優しくお母さんが面倒を見てあげて……。本当に幸せそうで、私にとっ
てずぅっと憧れの二人だったの」
娘「でも、お父さんは間に合わなかった。お母さんがずっと呼んでいたのに間に合わなかった。その時私
は、どうしてもそれが許せなくって……」
そう言った途端、娘さんの瞳から堰を切ったように
涙が溢れだした。声をあげることなく、僕から目を逸らすことなく、それでも涙は溢れていた。
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