過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」その2
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121: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2014/02/12(水) 17:58:30.34 ID:YF7uanpd0

 青天の霹靂。
 彼女たちの表情が一気に曇る。

凛「そ、それって……」

P「あー、心配するな。お前たちのプロデュースは続ける」

奈緒「いや、でも事務所やめるって」

P「事務所はやめるけど、別にいやになったからっていう訳じゃない」

P「独立することになったんだ、プロデューサーとして」

 彼女たちの不安の表情は消えない。
 私が、補足をする。

楓「つまり、チーフさんとこと同じような関係になるの。Pさんと私で個人事務所を設立して、CGプロと業務委託の契約を結ぶ」

楓「だから、凛ちゃんたちとは、今まで通り」

 その言葉を聞いて、ようやくイメージがつかめたらしい。
 三人とも安堵の表情に変わる。

凛「でも、どうして? 事務所をやめなくても」

P「まあ、その方が都合がいい、ってことにしておいてくれ。それから」

P「次のお前たちのフルアルバム、僕の名前が出ることになる」

 あの人は今までも、所属アイドルのプロデュースを手掛けていたけど、表に名前が出ることはなかった。
 Pという一プロデューサーの、表に出るための作品。それがトライアドのニューアルバム。
 これほどのインパクトは、そうない。

 三人の瞳に、炎が宿る。

凛「そっか……なら、絶対いいものにしないとね」

奈緒「やる気がみなぎってくるね」

加蓮「うん、Pさんの自信作、きっとヒットさせてみせるよ」

 彼女たちなら、きっとやってくれるだろう。
 そう信じている。

P「ああ、そうそう。楓には共同プロデュースで参加してもらうから」

楓「え!? Pさん、ちょっと待って……」

P「ん? だってファンの前で宣言したでしょう?」

P「新しい高垣楓で、会いたい、って」

楓「!!」

 なんと。
 私の意図しないところで、そんな話になっているとは。

凛「そっか。ふふっ。ふふふっ」

 凛ちゃんは笑いをこらえられない。

凛「よろしくお願いしますね? 高垣プロデューサー?」

 ああ、もう。
 結局のところ、私は巻き込まれるようにアルバム制作に参加し。
 ライナーのクレジットに”Co-Producer:高垣楓”を記すこととなった。


     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



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