過去ログ - 貴音「そして、太陽は穏やかに微笑んだ」
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10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/21(火) 23:09:50.64 ID:VrT8JSQI0

それからまた、いくつかの日が過ぎました。
時期が時期なので、私たちのスケジュールも過密さを増していきます。

「……はぁ」

夜、自宅にて。
手に持った携帯電話、それに写しだされた文面を見ながら、私は思わずため息をついてしまいました。
受信したメール。差出人は響です。

内容は、仕事の都合で明日は共に事務所へ行けないという物。

これでもう、何日響と会えてないのでしょう。
顔で平静を取り繕いつつも、心では寂しさが募っていきます。
約束していたのに――。などと拗ねてみるのは、私らしくはないのでしょうね。

これもまた仕方のないこと。
御仕事を頑張ってくださいという旨を送り、私は電話を置きました。

親しくなって、幾夜も彼女とはメールのやりとりをしてきました。
今までは楽しいものでしたが、たまにはこういう悲しい事もあるのですね。

ふと、再び携帯に目をやります。

顔は見れないが、声ならどうでしょう。
そんな思考が頭を過ります。
この胸に募る寂しさを、少しで紛らわせられるのではないか。
形態を手に取り、響の番号を選びます。

「…………」

けれど少し悩んだ末に、私は発信ボタンを押さずに携帯を起きました。
メールを終え、響ももう就寝しているでしょう。
悪戯に私の我儘に付き合わせてしまうのも、良くないことです。
私も明日に備え寝ることにしました。

「おやすみなさい、響……」



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