4:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/26(日) 01:57:25.22 ID:KbBLsyHV0
俺の前から消えたあの日と全く同じ風貌の歌鈴が、目の前に立っている。
あえて違う点を挙げるとすれば、手にした刃物と返り血で赤く染まった服装か。
俺は目線だけで肇を見ることしかできなかった。
目の前の歌鈴に恐怖心を抱いていたって事も、理由の一つではある。
歌鈴を突き飛ばして、肇のもとに駆け寄り介抱する気にもならなかった。
ただ俺の心中は、怒声が飛び交う周囲から、その当事者であるにもかかわらず、かけ離れた位置にいる様で、しじまの様に穏やかだった。
肇を刺した歌鈴が憎いだとか、肇が可愛そうだとか、その時は全く浮かんでこなかった。
ただ、どうしてか、歌鈴と一方的に決別したあの日から、歌鈴が無事に過ごしていて、再び俺の前に現れたことに、言い知れない感情が湧いていた。
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