60:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]
2014/03/16(日) 20:48:37.07 ID:h1V5xIz/0
◇
胸の前で点滅するソウルジェム。
瘴気を探知し、その多寡を示すその発光が極大まで跳ね上がった。
ほむら「居た……!」
20メートルほど先の建物の影、暗がりの中で蠢く魔獣を見つけてほむらは呟いた。
念のため、と工場周辺を隈なく調べたほむらの予想が的中した。
魔獣は不定形な球体の輪郭を伸縮させ、時折不気味な笑い声を発しながら宙に浮かんでいる。
獲物が迷い込むのを待っているのだろう。
QB「どうやら相手はまだこちらに気付いていないようだね、チャンスだ」
ほむら「うん……!」
先制攻撃を仕掛けるべく変身するほむら。
ソウルジェムが菱形の結晶体となって左手に装着され、
彼女の身体を包む光が、纏っていた学生服を一瞬にして魔法少女のものへと移し変える。
QB「いつものように落ち着いてやれば大丈夫だ」
ほむらは戦闘において、まだベテランとは言えないまでも新人と呼ばれるレベルはとうに過ぎている。
先手を取っているこの状況ならば、今回も危なげなく事を終えるだろうと、
キュゥべぇはそう思っていた。
QB「……?」
しかし、ほむらの反応は無く、
それどころか、いつまでたってもほむらの攻撃は始まらない。
QB「……? どうしたんだい、暁美ほむら?」
不思議に思い、ほむらを見上げる。
そこには愕然とした表情で右手のソウルジェムを見つめるほむらの顔があった。
ほむら「……いつも?」
ほむら「あれ……? 私っていつも、どんな風に戦ってたっけ……?」
しばしの沈黙を置いてから発されたその言葉は、キュゥべぇの予想外のものだった。
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