過去ログ - モバP「そして輝子は」
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3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/02/07(金) 01:14:20.25 ID:XywmlDJw0

 輝子は初めての友のことを、念入りに調べた。種類を、生態を、栽培方法を、友といるために、自分は如何がするべきかと。彼女の熱意は、友を思う一心だったと言ってもいい。その熱意が、皮肉なことに人を遠ざけるのだが。

 中学生になり、輝子はキノコとの友情から自信をつけ、人との友情を育もうと試みた。結果は失敗である。彼女は人に話すことはできても、聞く能力は一切育っていなかった。当然だ、キノコは口をきかないのだから。

 どもった口調で一方的に話しかけ、自分の得意分野であるキノコを語りだす。輝子は学年では知らぬ人のいない、奇人変人の類として扱われるようになった。決して、嫌悪はされず、ただ距離を置かれる。たまに興味本位で話しかけられるが、そういった者はすぐに離れていった。

 輝子は、一人になった。





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