過去ログ - ガンマン「……ここはどこだ?」スライム「ピキー!」
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90: ◆KhkRnJVu1Lo5[saga]
2014/02/16(日) 17:06:29.04 ID:z2OLk7Wq0
商人「…………」

それは書置きだった。
僧侶が勇者にあてて書いたものに違いなかった。
商人はもう一度その書置きを眺めた。
長い間考え込んだあと、彼はあごを擦って唸った。

商人「いいことを思いついた」

商人はその書置きを四つ折りに畳んで、羽織っている上着の内ポケットにしまった。
彼は、ベッドの近くに置いてある勇者の大剣に手を伸ばした。
そして、剣先の付け根近くの宝玉をねっとりと撫でまわした。

商人「これが吉と出るか凶と出るか……」

言いながら彼は宝玉を抜き取り、それを窓から覗く月の光にかざした。
宝玉は相変わらずきれいな赤色をしていた。

商人「頼むぜ、運命の女神様よお」

商人はズボンのポケットに宝玉をしまうと、忍び足で部屋を抜け出した。
空に浮かんだ満月は、雲の間にぼんやりと漂っていた。
もう深夜だった。


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