過去ログ - ウェイバー「……ウタヒメ…?」
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139: ◆y1mocXMtjQ[saga]
2014/02/15(土) 15:03:54.21 ID:HlUT+vXho


寒気がする程の痛みがウェイバーの足から力を奪い、倉庫の陰から歩いてくる足音から逃れる術をも奪う。

涙が頬を微かに濡らし、手の甲と背中に当てた手を血が濡らす。

圧倒的な恐怖を前に、令呪の存在を忘れてしまう。


ケイネス「何とも無様な……魔術師として戦いに参じたならば、恥を知るのだな」

ウェイバー「ぅ……ぐ…っ、あぁぁ!」


太股を、何かが貫いた感触。

傷口を押さえようにも、銀色に光を反射する杭のような物が抜けずにいた。

水銀。

魔力が込められた、ケイネスの礼装だった。


それは数mの距離を離れたケイネスの右腕を螺旋状に漂い、指先の先端からウェイバーに向かって伸びていた。




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