過去ログ - 男「僕は兄さんが好き」女「私は姉さんが好き」
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13: ◆NrFF2h.q26[saga]
2014/02/09(日) 20:04:38.22 ID:njxcZXfCO

僕たちが愛せるのはお互いの兄や姉だけだったけど、でも愛とかじゃなくて、大切な人だと思うのならば、もしかしたら兄よりも彼女を選ぶかもしれない。
誰にも話せなかった秘密を共有し合い、お互いに毎日ドキドキしたことや悲しくなったことを深く分かち合ってきたこの二年。


この秘密のために、上辺しか晒せない友人付き合いをしてきた僕と、そもそも人と関わらなかった彼女にしてみれば、僕らは想い人とはまた異なった、唯一無二の存在なのだ。



男「じゃあ、決まりだね」

女「また明日、いつものサイゼリアに行きましょ。作戦会議よ」

男「うん。またこれからもよろしくね」

女「こちらこそ」



その時、初めて互いの手を握り合った。
特に鼓動は高まらなかったけど、何かが心の中に注ぎ込まれて満ちていくのを感じた。





それから、僕たちは上手いこと互いの兄と姉をそれぞれに引き合わせた。
彼女の姉はなるほど、あの魅力的な人をさらに魅了した人だけあって、匂うように美しくて、聡明な人だった。


僕たちはお互い、自分の想い人の好きなものや傾向を徹底的に教え合い、お互いの付き合いが上手くいく取り計らった。
僕は彼女のお姉さんと、彼女は僕の兄さんと。


この関係が歪なのかは分からない。
僕にはお姉さんを愛することは出来ないけど、この素敵な人を大切にする気持ちはある。
僕とお姉さんも、彼女と兄さんも、周囲の誰もが認める良きパートナーになれた。


そしてやはり、僕と彼女は時々サイゼリアに行くのだった。





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