92:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:05:50.07 ID:rvZEoW38o
黄色と橙色の大嵐から離脱した私たちは、水の中に。
より正確に言うのならば、そこは海の底。
深く沈んだ青色に包まれた空間は、痛いほどの静寂に包まれている。
たった一つの例外が奏でている音を除いて。
その例外の名前を呼んだまどかの声は、誰にも聞かれることなく、消えていく。
「……さやか、ちゃん……」
そこは海底にこしらえられたコンサートホール。
ろくな音響設備もないそこで、美樹さやかが、古ぼけたバイオリンを手に即興の旋律を奏でていた。
その音色については、あえて深くは語るまい。
ただ、それはきっと、彼女がかつて抱いた恋慕の想いを、寄せたものなのだろう。
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