過去ログ - ほむら「想いの欠片」
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93:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:07:00.72 ID:rvZEoW38o

ほとんど初心者同然の、美樹さやかのそれに、だけど私たちは聞き入った。
深い深い海の底で、バイオリンの弓と弦が擦れ合う。
生まれているものは鎮魂歌か、それとも別の何かか。
そういった知識に乏しい私には、耳を傾けることしか出来なかった。

そして、曲とも何ともつかぬそれが途絶える。
彼女なりの終わりを表現出来たのだろう、どこか満足気な顔をして振り返った。
当然に私たちに向けてではない。
その場にいた唯一の聴衆、佐倉杏子に向けて。


「どうだった?」

「へたくそ」

「あーもうひっどいなあ、これでもだいぶ練習したのにさ」


軽口を叩きながら、美樹さやかはバイオリンを岩に立て掛けた。
その扱いは、見る人が見たら、発狂もののような気がしたけど。
そんな野暮を言っても、仕様がないか。



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