過去ログ - ユニコーン「ますたーの、一番のプラモは……わたし」バンシィ「いや、あたしだね!」
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145: ◆4jPnOLgqH.[saga]
2014/03/31(月) 23:54:44.61 ID:b18lj0Ck0
 バンシィの顔全体を覆い隠すように、黄金の爪を付けた平手が広がる。その姿はまるで、獲物を一口で喰らう獅子の口。
 額を狙っていた赤い点と銃口は巨大な手に阻まれ、確信していた勝利が壁の向こうへ消えた。予期していなかったのか青い少女の顔が動揺に染まる。

??「……っ!……撃つ!」

 焦りを感じたのか、威嚇無しに発砲される機関銃。数え切れない弾丸が銃口から放たれ、黒い手へと向かう。

Dバンシィ「久々の戦闘じゃから、鬱憤晴らしついでに遊んでやったが……まさか吾自慢のマフラーを討たれるとはのぅ。
     貴様は玩具としては……些かやり過ぎた。さぁて、青いのよ、吾の牙でバラバラに噛み砕かれる覚悟は、出来ておるか?」

 銃弾は黒い手甲を撃ち抜く事もなく、かといって弾かれる事も無く――恐怖を感じる音と共に、文字通り一瞬で握り潰される。
 握った拳が開かれ、小銭状に平らにされた無数の銃弾が、辺りに散らばった。

??「実弾が駄目なら……ビームサーベルで……」

 彼女はそう言いながら、脚部のアーマーに手を当てる。すると側面の装甲が開閉し、内部に小型で装甲と同色の無骨な棒が収納されていた。
 器用に棒を手の内で回転させると、彼女は逆手でそれを構える。棒の先端から現れたのは、ピンク色の細いビームの刃。
 確かに先程の機関銃よりも驚異的ではあるが、暴走状態である彼女には見えないのだろう。爪の間から見える、バンシィの笑みが。

Dバンシィ「確か貴様が使っているその力、EXAMと言ったか。ニュータイプを殺す為にニュータイプの真似をする……面白い。
     人間の恐怖対象を排除しようとする浅はかさ、そして技術の推移を結集したのじゃろうな。じゃが――」

 少女が動くよりも速く、バンシィは床を蹴る。彼女もそれは予想通りだったのか、顔色を一切変えずにビームサーベルを構えたまま。
 しかし彼女は、デストロイモードに変化したバンシィの速度を想定に入れてなかった。
 爪の間から現れたビームの刃が、予想外の出来事に反応し切れていない少女の唯一の武器を弾き飛ばす。

Dバンシィ「結局は他人の真似事じゃよ。吾はそんな、ただ真似事をし、暴走している貴様とは質も、価値も違う。弁えよ、模造品がっ」



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