過去ログ - 【咲―Sski―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」【永水】
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27: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/02/12(水) 21:21:49.81 ID:cJv6xySVo

瞬間、世界が固まった…なんて思うのは俺の思い込みだろうか。
しかし、その時、咲の表情はまるで凍ったように強張り、信じられないようなもので染まった。
まるで明日にでも世界が滅亡するのだと言われたような不信感と絶望感の入り混じった表情。
幼馴染のその顔に俺の胸も痛むが、けれど、それから逃げる訳にはいかない。

咲「冗談…でしょ?」
京太郎「…こんな事冗談で言えるかよ」

俺も冗談だって…そう信じたい。
けれど、俺の家はもう荷造りを殆ど終わらせて、引っ越しの準備も済んでいるんだ。
そんな状況で今更、オヤジの冗談だって信じられるくらい俺はおめでたい頭をしちゃいない。
それはもう子どもである俺の力で覆せるような容易いものじゃなく、そして目の前まで迫ってきているんだ。

咲「嘘…だよ。だって先生は何も…」
京太郎「俺が頼んだんだよ。ギリギリまで言わないでくれって」

本来なら転校が決まった段階で担任から一言があってしかるべきなのだろう。
けれど、ギリギリまで普通に過ごしたかった俺は担任に頭を下げて道理をねじ曲げてもらった。
まずは自分で伝えたいからとそれっぽく理由をつけていたものの、きっと俺自身が転校を信じたくなかったからだろう。
だが、こうして幼馴染に口にしてしまった以上…もうそれから逃げる訳にはいかない。

咲「…なん…で」
京太郎「…俺も知らない。教えてもらえなかった」

けれど、俺に言えない内容って事は恐らく仕事関係なのだろう。
それも転勤や栄転のような人に言える内容じゃなく、秘密にしなければいけない類の。
オヤジの仕事は貿易関係って事くらいで深くは知らないが…もしかしたら危ない橋を渡っているのかもしれない。
そう思えば突っ込んで聞く勇気も出ず、俺は何も知らないまま。



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