過去ログ - 【咲―Sski―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」【永水】
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39: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/02/12(水) 21:26:16.93 ID:cJv6xySVo

優希「ふふん。だから、私は格好つけの京太郎にこれをくれてやる!」
京太郎「ん?これって…」

優希からそっと手渡されたのはコイツのマントとよく似た色のマフラーだった。
いや、より正確に言えばそれよりももっと不格好なものだと言うべきか。
編み目もところどころ間違っていて到底、既成品とは思えない。

優希「ほ、本当はクリスマスの日に渡そうと思ってたんだけど…不格好だったから…」
京太郎「優希…」
優希「で、でも…犬にはそっちの方がお似合いだじぇ…!」

でも、俺にとってはその不格好なマフラーは見ているだけで胸が暖かくなるような素敵なものだった。
何せそれはきっと優希が一生懸命編んでくれたものなのだから。
見るからに不器用なコイツなりに頑張って俺の為に作ってくれたものをバカになんて出来ない。
いや…もし、バカにするような奴がいたら俺がぶん殴ってやりたいくらいだ。

京太郎「…ありがとう。すげー暖かいよ」
優希「う…ぅ…京太郎のバカぁ…」

それを巻いた瞬間、俺の首元からじんわりとした暖かさが広がる。
優しさが伝わってくるようなそれにお礼を言えば、優希のクリクリとした瞳から涙が零れた。
さっきまで人のことを責め立てていたとは思えないその変化は、やっぱり我慢していた所為なのだろう。
人懐っこく情に脆いコイツが仲間の別れともなって涙を流さないはずはないのだから。
コイツなりに別れを湿っぽい別れにはすまいと気を張ってくれていたのだ。



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