過去ログ - 【咲―Sski―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」【永水】
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47: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/02/12(水) 21:30:01.54 ID:cJv6xySVo

京太郎「(…コレじゃ咲の事を泣き虫だなんて言えないな)」

皆との別れの瞬間にも溢れ出そうであった感情の波。
それを抑えていた理性や意地の堤防が咲の登場によって壊れてしまったのだろう。
ボロボロと溢れる涙はその勢いを止める事はなく、俺の頬を流れ落ちていった。
何度、拭っても消えないそれは俺の顔をグチャグチャにしていく。
もし、親がいたらきっと気まずくて仕方がなかった事だろう。
そういう意味で別々に鹿児島に向かう事になって本当に良かったと思う。

京太郎「…ふぅ」

そんな感情の波も十分二十分と泣き続ければ収まってくる。
しかし、涙は収まっても気持ちが静まる事はない。
あんな形での別れを経験して、すぐに平静に戻れるほど俺は切り替えが早いタイプじゃないのだから。
寧ろ、さっきの言葉を嘘にはしないようにと頭の中が何か今の俺に出来る事を探した。

京太郎「(…確かにアレは普通に考えれば不可能な約束だったんだろう)」

でも、俺は幼馴染との約束は一度だって破った事はないのだ。
それを一つの誇りにしている俺にとってその約束が例え無茶でも破る訳にはいかない。
少なくとも努力を積み重ね、挑戦した果てに諦めなければいけないのだ。
ましてやそれは自分から言い出した約束なのだから尚更である。

京太郎「(だから、今は…)」

グチャグチャになってしまった顔を隠す為にも教本を読もう。
幸いにして読むべき本は二人の先輩のお陰で山ほどあるのだから。
そう思って袋を開いた俺を乗せて電車は着実に住み慣れた地を離れて… ――




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