過去ログ - 【咲―Sski―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」【永水】
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71: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/02/12(水) 21:43:43.19 ID:cJv6xySVo

京太郎「(…なのに、なんで俺はまだ起きないんだ…?)」

…けれど、悲しいかな、俺の身体は素直だった。
絶望的なまでに現実感がない話にも関わらず、身体はこれが夢ではないと訴えている。
こうして脚を降ろしている座布団がバラバラと崩れ、どこまでも堕ちていきそうなのに…夢から冷める気配がない。
きっと本当の俺は長野の住み慣れた家にいて…新年の予定を考えながら寝ているはずなのに。

「…恨むのであれば自分が須賀家の跡取り息子に生まれた事を恨みなさい」
京太郎「…それがいったい…何なんですか…」

そんな俺に容赦する事なく、話は進んでいく。
無理矢理追い込みを掛けるような石戸さんの言葉に俺は絞りだすような声を返した。
それだけでも精神的にどっと疲れるのは、俺がまだこの状況をちゃんと噛み砕けていないからだろう。
思考の大半が石戸さんの言葉を否定する事に向けられている今、俺はそれだけの言葉を紡ぐだけでも大仕事であった。

「…須賀家はこの霧島の地を守る神代家と深い関わりがある一族です」
京太郎「…だからどうしたって言うんですか…」
「貴方は知らないでしょうが、須賀家には神代家を守る役目があるのです」
京太郎「…〜っ!そんなの…俺が関係あるかよ!!」

感情が爆発した。
この不条理なシチュエーションを否定する為に内側に向けられていた感情が。
怒気となって口から放たれ、目の前の女性に叩きつけられる。
部屋を震わせるはっきりとした怒鳴り声に、しかし、石戸さんは身動ぎ一つしない。
まるでそんなものは予想の範疇なのだと言わんばかりに俺を真正面から見据えていた。



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