3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/02/12(水) 22:04:28.66 ID:slx1J284o
「――なるほど、確かにそういう時期ですからね」
彼女たちの手元にある物を見れば、何をしていたかはすぐにわかります。
そんな私の言葉を聞くと、二人は少し後ずさってそれを隠してしまいました。
「べ、別にそれだけのためにやってる訳じゃありませんから!」
腕をまくって私から目を逸らした小さな子、ありすちゃんは少し言い淀むようにしつつも理由を高らかに言います。
「同様に、です……いや、本当だってば」
そして千鶴さんも同じように。
まるで姉妹のように似通った仕草をしていますが、全くそういう繋がりはありません。
でも、ある意味では姉妹に近いのかもしれませんね。
二人ともほぼ同時に否定しても、私にはすぐにわかります。
……いや、誰にだってわかるとは思いますけども。
「誰にあげる、とは言ってないのですが……?」
「あっ」
私がそう言うと、二人して同じ反応をしました。
これじゃ、似たもの同士と言われても仕方がないでしょう、なんて。
「ふふ、素直じゃないですね」
そう言って私が笑うと、二人はばつが悪いそうに笑い返しました。
別にそれでもいいと私は思います。
何故なら、もうすぐ二月の十四日。
甘い香りを振りまいて、微かな思いを伝える日ですから。
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