1: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:47:58.06 ID:HtwFFH5G0
あの時の彼女は、とても輝いていた。
彼女の言葉を借りるならまさに『キラキラ』していた。
その『キラキラ』が最高潮になった瞬間。
彼女は私達の前から消えた。
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2: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:49:52.56 ID:HtwFFH5G0
あれから5年。
私はまだ歌を歌い続ける事が出来ていた。
ただただ走り続けてきた間も。
3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/14(金) 23:50:10.59 ID:PYT/6E0Mo
shorx.com
4: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:51:11.71 ID:HtwFFH5G0
別に喧嘩別れしたわけではないし。
連絡先を知らないわけでもないし。
でもなんとなく、連絡しづらくて。
5: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:52:40.19 ID:HtwFFH5G0
私には珍しい、街歩きロケが終わって、現地で一人直帰をスタッフに告げたのは。
もしかしたら、彼女にバッタリ……なんて。
そうそう物事が都合良く運ぶはずは……あるものなのね。
6: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:54:13.09 ID:HtwFFH5G0
「……千早さん!」
彼女は私に気付くと、最高の笑顔でコチラに駆け寄ってきてくれた。
「久しぶりね、美希。元気そうでなによりだわ。」
7: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:55:00.81 ID:HtwFFH5G0
かなり大人になった彼女は、スタイルもかなり大人で。
一方、私は……こ、これは考えないでおこう……
「千早さん、今日この後時間あるの?」
8: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:56:18.28 ID:HtwFFH5G0
ピョンピョン飛び跳ねて喜ぶ様子は、子供のようで……あの時のままで。
変わってないな、となんか嬉しく思えた。
その後、彼女がオススメと言う居酒屋の個室に連れられて来た。
9: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:57:11.91 ID:HtwFFH5G0
適当に注文を済ませ、とりあえず印のビールで乾杯。
彼女も二十歳か…と、時の流れを再実感しながら。
お互いの近況の話題に花を咲かせる。
10: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/14(金) 23:59:39.36 ID:HtwFFH5G0
彼女の通う大学はそれなりに難しいレベルだ。
中学時代をトップアイドルとして過ごした彼女は、当然勉強は遅れてしまった。
それを高校3年間で取り戻すには並大抵の努力ではなかっただろう。
11: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:01:08.32 ID:ovDwdCLe0
「……でも、みんなもっと凄いの。」
「春香はバラエティに引っ張りだこ、あずさは毎クールドラマに出てるし。」
「あずささん、運命の人はまだかしら〜ってずっと言い続けてるけど……」
12: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:03:07.92 ID:ovDwdCLe0
「春香は、R−1を取ってから変わったわね……」
「……変わった?」
「いちいち上手い事言って、ドヤ顔してくるのが……ちょっとウザいかな。」
13: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:05:19.22 ID:ovDwdCLe0
「いいの、辞めるの。亜美真美はレポーター多いね。」
「あの二人はレポーターの仕事好きみたいね。」
「レポーターと言えば、響の動物ロケと、貴音のラーメンは既定路線すぎるの。」
14: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:07:31.53 ID:ovDwdCLe0
「あ、やよいの一万円生活には驚愕したの。」
「高槻さんが殿堂入りしたあれね。」
「デコちゃんから聞いたけど……」
15: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:09:31.59 ID:ovDwdCLe0
「真クンは舞台多いんだって?」
「男役のオファーばかりなのは、もうあきらめたそうよ。」
「いつだったかのフライヤーの写真かっこよかったの!」
16: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:11:52.28 ID:ovDwdCLe0
「タイトなスケジュールだってよく聞いてたけど……」
「萩原さん、半年間かかりっきりだったわね。」
「雪歩は強いから、キツイ現場でもこなせたんだと思うな。」
17: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:12:41.12 ID:ovDwdCLe0
「!……千早さん、それオフレコ?」
「あ、ごめんなさい。美希相手だったからつい……最新情報よ。」
ウィンクをして目くばせすると、彼女は驚いた表情で……
18: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:14:57.34 ID:ovDwdCLe0
「ふふふっ、じゃああの三人があいかわらずなのは知っているのね。」
「いまだにハニーと律子が結婚しないのにデコちゃんいらいらしてるの。」
「二人なりに音無さんに気を使っているんじゃないかしら?」
19: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:17:02.05 ID:ovDwdCLe0
「ねえ、美希。美希はプロデューサーの事……」
彼女はちょっとだけ視線を外して、間を作ってから……
「あの当時、ハニーの事が好きだったのは嘘でもなんでもないよ。」
20: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:19:16.44 ID:ovDwdCLe0
驚いた表情を隠せないでいると……
「今、改めて振り返ってみると……だよ?当時はそう思ってなかったよ。」
「そうなんだ……」
21: ◆iUFOzRwgx6[saga]
2014/02/15(土) 00:22:17.37 ID:ovDwdCLe0
「……あの時、どうして美希はアイドルを辞めようと思ったの?」
単純なの、と前置きをした彼女は……
「ミキがキラキラする場所はここじゃないって気づいたの。」
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