11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/15(土) 00:24:05.90 ID:lf+VB/Zqo
凛にせっつかれてプロデューサーが連絡をし始める。それを見ていた奈緒と
加蓮が顔を見合わせる。普段から頼りがいがあるとは思っていなかったがこ
うもアイドルの尻に敷かれているのを見ると自分達の将来まで心配になってくる。
「二十分後にダンスの練習できるってさ。第三練習場な」
「うん、ありがとう。練習どんどん入れてね」
「適度に入れておくよ」
凛は待ちきれないのか必要な物を持って、練習に向かった。
彼女が行くのを見送った後、奈緒がプロデューサーに不満そうな顔を向ける。
「なんで止めないんだよ」
「止める必要がないからだよ」
「このままじゃトライアド解散しちまうぞ」
「するはずないだろ。お前だって凛の傍にいたんだからわかるだろ」
凛は協調性がないということもないし、本気で友人を疑う人間ではない。た
だ時折、思いこみから暴走することがあるだけだ。それは奈緒も加蓮もよく
わかっている。今回もどうしても勝てない悔しさからこういった行為に走っ
たのだ。
もちろん奈緒や加蓮があそこで悔しい、勝ちたいと言えば結果は変わったも
のになっただろう。しかしそうなれば凛は二人にあらゆる練習を強いること
になる。過剰なレッスンは治ったとは言え、病弱であった加蓮には酷な話だ。
だから奈緒も加蓮の側に立ってブレーキ役になったのだ。仮にレッスンが始
まり、加蓮がもしも倒れたら凛は大きな罪悪感に苛むことになる。うまく説
得出来ればそれがよかったのだがあの状態の凛を止める言葉が浮かばず、僅
かな希望がかかっていたプロデューサーも案の定だったので結果として凛の
孤立を招いた。
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