18:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/15(土) 00:27:33.47 ID:lf+VB/Zqo
彼女の苦痛を今の凛が分かち合うことは出来ない。少し前まで凛も苦しんでは
いたが彼女の比ではないだろう。そんな重圧の中で凛はステージで踊り、微笑
むことは出来るだろうか。
カン、と何かが落ちる音がした。階段を下っているときに何か落としたのかと
見ましたが何も落ちていない。音からすると固そうなものだ。周りを見渡して
丁度ここが前に凛が幽霊のようなものを感じた気がした場所だということに気
付いた。やはりここには何かいるのだろうかと階段を下りようとしたとき、暗
い廊下の先に何かが落ちているのに気付いた。凛は少し葛藤した後、走ってそ
れを取りに行く。誰かの落とし物かもしれない。しかし近づいて拾ってから凛
は愕然とした。
それは自分の持っているアクセサリーと同じものだったからだ。
慌てて懐を探る。自分のは確かに持っている。取り出して見比べても同じもの
にしか見えない。そういえばこれはどこで手に入れたものだったか。
思いだそうとしたら鋭い痛みが頭を走った。頭を抱えて、膝を付く。手を離し
たため、二つのアクセサリーが床に落ちてカンと音を立てる。一瞬ではあった
が今の痛みは何なのか。予測してない状況に脳みそがパンクしているのだろう
か。
落ちたアクセサリーを拾おうと屈むと、そこに人が立っていることに気付いた。
ゆっくりとつま先から目線を上げて行く。見慣れた靴、服、体つき。そして。
「な……んで」
そこには渋谷凛が立っていた。少しだけ驚いたように目を見開いている。
どこかから聞こえてきた足音を聞いて、もう一人の凛が凛の手を掴み走り出す。
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