9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/15(土) 00:23:05.77 ID:lf+VB/Zqo
いくつかの扉を抜け、階段を上り下りし、凛は気付けば普段は来ないよう
な場所にいた。しかし走ったおかげで頭は冷静になっていた。いや、冷静
になったと自分に言い聞かせているだけかもしれない。
歩きながら今後のことを考える。まずは……自分の力がどれほどのものか。
現在不動の一位である岡崎泰葉はユニットを組んだことはない。ずっとソ
ロでやっている。ならば自分もソロでやってみよう。ソロなら今まで出来
なかったようなダンスにも挑戦できる。それでもしも一位になれば……。
足を止める。建物内だというのに静かだ。先ほどまで鳴っていた凛の足音
も聞こえない。他に音は何も。
「気のせい、かな」
人気のない寒々とした廊下。そのせいか他の場所より汚れてるように見え
るし、電灯の明かりもどこか心許ない。そんな暗がりから声が聞こえた気
がした。聞きなれた声が。
そういえば加蓮と奈緒が話していたアイドル志望生の幽霊の噂はこの辺り
だったのかもしれない。凛は気付けば歩を早め、自分の事務所へと向かっ
ていた。
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