過去ログ - 博麗霊夢「飛べない巫女はただの巫女よ」八雲紫「黙れ小娘!」クワッ
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33: ◆uQaas1cni3SM[saga]
2014/04/06(日) 21:13:21.38 ID:OzYSAhp20



私は思い切って、店の手伝いをしなくてもいい日に里の外に出た


そして魔法の森という場所に行った。そのときの感動は今でも思い出せる

今まで実物を知らず、手で触れたことも、見たこともない物がそこにあった。不思議なキノコや薬草、周りに漂う魔力を帯びた空気の
不気味ささえ、私には好奇心をくすぐるものだった。父さんから教わった妖怪の恐ろしさや、魔法に手を出して
はいけないという戒めが全て吹き飛んでいた


そして私の魔法使いの修行はその日から始まった


始めは失敗ばかりだった。何が正しくて、何が間違っているのか、それすら分からなかった。怪我もした、死に掛けたりもした
でも、やめたいとは思ったことは無い。自分の知らなかった世界がこんなにも広いことが、心を躍らせ、全てが輝いて見えていたから

だが、いいことばかりじゃない。道具店の一人娘として里では顔が知られているため、人里の知り合いに万が一でも見らよう
ものならすぐにでも父さんの耳に入るだろう、魔法使いとしての活動はなるべく人知れず行わなければならない

魔法使いとして活動するときは服装を変えたり、髪の毛を魔法で少し伸ばしてウェーブを掛けたり
妖怪に出会って名前を聞かれても、名乗るわけにはいかないから『普通の魔法使い』で通してきた

私の道具屋の娘としての生活と、魔法使いとしての生活はそうして5年も続いている。時々危うい目に会いながらも、順調に

今では魔法使いの私には”師匠”や”親友”もできた。まぁ、やはり道具屋の娘ということは伏せているが……

と、魔法使いとしての秘密を抱えた生活は決して楽ではなかったが、慣れればどうということは無かった

そのためか、私は少し”余裕”ができた

家の中でも魔法使いの修行ができるよう実は今、私の部屋には魔法に関わるちょっとした”参考資料”が置いてあるのだ
見られたとしてもなんとか誤魔化せる物ではあるのだが、職業柄勘の良い父さんの目に入れるわけにはいかない

ちなみに、使用人は入らないよう言ってあるし、掃除だって自分でやっている


だから、さすがにさっきは焦った。普段から部屋に勝手に入らないように父さんにはいつも言ってあるのだが……



「……先に資料の移動させたほうがいいかな」






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