4: ◆HmDjqt09PA[saga]
2014/03/03(月) 00:34:20.16 ID:oBQCjzsb0
血だまりの中佇む少年の顔には、恐れも怯えもなかった。
ただ、無表情で、それでも瞳の奥はギラついていた。
少年はその時に悟る。
なぜ、こんな右手を持って生まれてきたのか。
なぜ自分ばかりが不幸な目に合うのか。
神様はどうしてこんな道を自分に押し付けたのか。
―――そうか、僕は…
彼を取り巻く絶望的な環境――多感な時期に訪れる不幸の連続。
こんな状況下でも、少年の心根は温かいままだった。
こんな人生でも歩いていけるのは、芯が強く、どこまでも底抜けに優しいからなのだろう。
―――周りの人を幸せにするために、生まれてきたんだ。
―――そのために、泥をかぶり続けろっていうんだね。
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