過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱 その3【土方×もっさん】
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26:坂本圭助 ◆SWi.TNPI7Y[saga]
2014/03/16(日) 01:49:49.80 ID:ZkQhkJ6C0
そして今、横須賀鎮守府桟橋にて。
短いようで長く感じられた扶桑滞在。
色々な出来事があったこの滞在も今現在行われている壮行会をもって終わりを迎える。
壇上に座る坂本少佐をの表情を遠目に見ながら、私は母と歳江、そして山川さんの見送りを受けていた。

「ありがとうございます。皆様もご壮健で」
「お兄様、私はきっと……立派なウィッチになってお兄様の下に参ります。それまでお待ちくださいね」
「あ、ああ……ありがとう」

そう言いながら歳江の頭をなでると、歳江は嬉しそうに眼を細める。
私が願うのは歳江が無事にウィッチとしての任務を全うしてくれることであった。
正直今でも私は歳江が戦場に向かうのを見たくないという気持ちがあるのだ。
願わくば、歳江が戦場で、501や506の皆様方のような善き戦友に巡り会わんことを。
そして今度は母へと視線を移す。

「圭助さん、坂本少佐をしっかり助けるのですよ」
「は。分かっております」


母はそれだけ言うと、手を差し出してきた。
私が横須賀鎮守府で働いた狼藉については、母はあれ以来一言も触れようとしない。
如何に長官閣下が何も仰らぬとはいえ、噂と言うものは無責任に広まっていくもの。
母は何も言わないが、面白からぬ言葉を投げられたこともあるだろう。
その原因を作ってしまった私としては、何とも歯がゆい思いである。
握り返した母の手は、子供の頃によく握ってくれた母の手より幾分小さくなっているように感じられた。



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