過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱 その3【土方×もっさん】
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582:名無しNIPPER[sage]
2016/04/12(火) 15:56:23.05 ID:LbQT7Opgo
しゅ


583:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[sage]
2016/04/16(土) 03:16:48.67 ID:iKzq+A+X0
こんな時間に失礼します。
昨晩からの熊本地震で余震が続いていてなかなか眠れないので明日投下予定だった次話を投下させていただきます。
お待たせして申し訳ありませんでした。


584:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/04/16(土) 03:17:39.92 ID:iKzq+A+X0
部屋から漏れ出てくる、鼻を突く薬品の香り。
航空母艦「天城」の医務室の前に、私はミーナ中佐とともにいた。

「美緒……」

以下略



585:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/04/16(土) 03:18:13.71 ID:iKzq+A+X0
「私の我儘だと思うけど、美緒にはいろいろ無理させちゃったから」

そう答える中佐の表情は暗い。
一度は停止した大和の魔導エンジンを再起動させるため、坂本さんは一人で雲霞のごときネウロイの中を出撃していかれた。
そのことを仰っているのだろう。
以下略



586:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/04/16(土) 03:18:46.39 ID:iKzq+A+X0
そう答えると、中佐は小さく礼を言って私の前に立ち、じっと私の目を見つめる。
暫くそうしていると、急に私に縋りつくように胸に体を預けてきた。

「ちゅ、中佐!?」
「……ごめん、しばらく胸貸して。美緒にはあとで謝っとくから」
以下略



587:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/04/16(土) 03:19:39.71 ID:iKzq+A+X0
「……ふぅ」

それから何分経ったであろうか。
大きく息をつくと、中佐は私の胸から離れる。
その表情は、いつも通りのミーナ中佐であった。
以下略



588:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/04/16(土) 03:20:21.71 ID:iKzq+A+X0
それからまた、しばらくの時間が経つ。
私は公式には連合艦隊司令である杉田代将の従兵という立場であるから、医務室前で無為の時を過ごすなど許されないはずである。
……筈、なのだが、杉田司令はそんな私に「艦内巡視」の名目で頻繁に艦内を自由に動く許可を与えてくださっている。
そんな司令には感謝の気持ちしかない。

以下略



589:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/04/16(土) 03:20:55.54 ID:iKzq+A+X0
ドアを入ると、医務室独特の消毒液の匂いが鼻をつく。
軍艦の医務室と言うだけあって室内はそんなに広くなく、診察のための椅子と机が一組、そしてベッドが一台あるのみであった。
そしてその、部屋の中唯一のベッド。
そのベッドに坂本少佐の姿はあった。
魔眼の能力を封印するいつもの眼帯は取り除かれており、露わになったその両目は閉じられている。
以下略



590:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/04/16(土) 03:21:25.38 ID:iKzq+A+X0

「宮藤さんがいらっしゃったからよいものの、そうでなかったらどうなっていたか…………」

そこで、私は言葉を切る。
頭の中のいろいろな感情があふれ出しそうだ。
以下略



591:坂本圭助 ◆ENoaiFO/XE[saga]
2016/04/16(土) 03:22:49.56 ID:iKzq+A+X0
それが、たとえ一瞬のことであるとしても。
私の頭をよぎったのはそんな醜い考え方であった。
坂本さんはもとより、501のウィッチの方々にも言えない。
言ったらおそらく軽蔑されるであろう、私の醜い本性。
私は肺の中の空気をすべて吐き出すように、大きく息をついた。
以下略



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