76: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/05/07(水) 23:10:38.73 ID:1i5XaIm40
ゆの「ホントだ、あのビル建ったの、最近だもんね」
なずな「なんだか間違い探しみたいですね」
宮子「でしょー?」
宮子「いつも見てるこの風景も少しずつ変わっていっちゃうから」
宮子「だからこうやって……」
そう言って宮子さんは窓を開けると、透明な液体の入った瓶にストローみたいな不思議な道具を挿して、息を吹き込んだ。
液体が霧になって、宮子さんの絵に吹き付けられていく。
ゆの「木炭はこするとかすれちゃうから、描き終わったらフィキサチーフっていうので表面を保護するの」
ゆの「そうしないと、絵をとっておけないから」
なずな「そうなんですか」
ゆの「普通はスプレーのを使うんだけどね」
宮子「こっちのが安上がりだから」
宮子さんの描いた、ひだまり荘から見えるこの風景が、スケッチブックの中に閉じ込められていく。
目の前に見えるのと同じ風景のはずなのに、絵の風景は1秒ごとに懐かしいものになっていくように思えた。
196Res/126.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。