96: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/14(土) 20:28:56.56 ID:GpoLtW0PO
話をしながら学校前の道路を渡ると、ゆのさんと宮子さんがちょうど階段を下りてくるところだった。
早めに学校が終わったのか、二人とも、もう私服に着替えている。
ゆの「あ、乃莉ちゃんなずなちゃん」
97: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/14(土) 20:29:50.43 ID:GpoLtW0PO
乃莉「でも、こんな季節にクローバーなんて生えてるとこあるんですか?」
ゆの「うん、なずなちゃん、こないだ、年末に雑草取りしたとこあるでしょ?」
なずな「あ、はい」
98: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/14(土) 21:35:40.53 ID:YtZ4460NO
部屋に戻り、着替えのため制服のポケットから携帯を取り出す。
四葉のクローバーの上で微笑むティーニーの携帯ストラップが目に入った。
なずな「四葉のクローバー、かぁ」
99: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/14(土) 21:36:46.72 ID:YtZ4460NO
着替えながら、これから探す四葉のクローバーのことを考える。
見つかったら、定番は押し花にしたりするのかな?不器用な私には難しいかもしれないけれど。
でも、それよりも、乃莉ちゃんと一緒に四葉のクローバーを探す時間それ自体の方が、私にとっては大切なことのように感じた。
それはまるで、乃莉ちゃんと二人で幸せを探しているような、そんな気がして。
100: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/15(日) 06:26:33.36 ID:qkpDdz6hO
ひだまり荘 庭
宮子「ほらほら、これ!」
乃莉「……?」
101: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/15(日) 06:28:28.89 ID:qkpDdz6hO
宮子「えー、私はクローバーっていったらちっちゃい頃からこれのことだと思ってたんだけど」
ゆの「んー、九州だと違うのかな……?」
乃莉「ちょっと調べてみますか?今パソコンつけっぱにしてあるんで」
102: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/15(日) 06:32:45.42 ID:qkpDdz6hO
クローバーの生えている庭の一角の陽だまりはそれほど広くないとはいえ、ひとつひとつ葉の数を確認するのには
時間がかかるようで、宮子さんは時々首をひねりながら黙々と作業していた。
2、3分くらい経って、乃莉ちゃんが戻ってきた。
103: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/15(日) 07:12:00.64 ID:qkpDdz6hO
なんだか出鼻をくじかれたような気分になったけれど、私たちも四葉のクローバー探しを始めた。
先に探し始めた宮子さんもまだ見つけていないらしく、地面に顔を近づけている。
ゆのさんが宮子さんの隣に行き、私と乃莉ちゃんはその反対側で探すことにした。
104: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/15(日) 07:13:49.90 ID:qkpDdz6hO
乃莉「なずなは、見つけたらどうすんの?」
なずな「えっと……」
なずな「私も、何かするってわけじゃないんだけど」
105: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2014/06/15(日) 07:25:31.18 ID:qkpDdz6hO
乃莉「……クローバーって、日本語ではシロツメクサっていうんだって」
なずな「シロツメクサ?」
乃莉「うん、『白い』に『詰める』に草で、白詰草。昔日本に入ってきたときに、あれ、緩衝剤、っていうの?」
196Res/126.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。