過去ログ - 梓「経線上のアリア」
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24:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:57:33.01 ID:kVbbRwGOo

 私に向けられた言葉だと思えず、続きを待った。

  あずにゃん、私、小学校の頃からずっとこの道を通ってきたんだよ。
  せんぱいってそこの西中でしたよね。
  うん、前に話したよね。

 先輩は続ける。

「でも、二人だと、全然違って見えるんだ」

 先輩はいう。
 他の人とも一緒に歩いたはずの道が、私と居ると違う景色に映るという。

 そう言った顔は見えなくて、
 セブンイレブンの看板の光が眼にまぶしかった。

 ぞっとするほど青黒い空に、
 はるか遠くの街灯みたいな星がぽつぽつ刺さっていて、
 天頂の小さなのぞき穴から胸の奥まで見透かされる気がした。

 私の手が先輩をにぎったまま、
 固まって動かなくなる。



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