過去ログ - 岡部「真実は無く、許されぬ事など無い」
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123:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/27(木) 19:36:52.17 ID:4cFJqtI50

岡部と鈴羽は目標を挟むような形で尾行する。勿論、不自然と思われないような距離を置いてだ。
自然と息が細くなり、無理やり飲みこむような呼吸になる。
自らの気配と尾行の邪魔になる音を消し、目標のみに集中する。
訓練で何度もやったはずの事なのに、本番になるといつもより余計に神経がすり減った。
感覚は働いている。が、見失わないように見失わないようにと心が急き、その感覚さえもあやふやになりそうになる。


(集中しろ、岡部倫太郎……鈴羽と何度もやってきた事だろ)


自らに渇を入れるように頭の中で呟く。
雑念を払い、岡部はまた尾行に全神経を注いだ。

荷物を届ける人物は南下し、本郷通りに出てそのまま御茶ノ水方面へと向かって行く。
少し開けた通りに出て車も多く通るようになったが、岡部はしっかりと荷物の揺れる音と固いタイヤの軋むような音を環境音と判別していた。
鈴羽も目を光らせ、後ろから続く。

橋に差し掛かった所で御茶ノ水駅が見えた。どうやら電車に乗って運ぶつもりらしい。
駅の近くに来た事によって人通りが増えてきた。既に大通りにある楽器店等は閉まっているが、学生と思しき若者達が往来していた。


「……どうやら電車で運ぶらしい。ある程度着いて来れるか、バレル」

<逐次連絡くれれば何とか>

「わかった」


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