過去ログ - 一夏「出会いが人を変えるというのなら――――――」
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253: ◆G4SP/HSOik[saga]
2014/03/12(水) 10:09:30.17 ID:nYyIS+0E0

他人への配慮――――――デリカシーのなさが成せる無情の一言が、彼に縋ろうとしていた少女の心を木っ端微塵にした。

箒は思わず居た堪れなくなり、物凄い勢いで部屋を抜け出そうとするのだが、扉を開けようとしたところで一夏がその手を掴んだ。

しかし次の瞬間には、自分よりも背が低くなった女の子から物凄い力で突き飛ばされ、一瞬足が地面から離れ、身体が浮かんだのだ。

尻餅をついてしまった一夏はすぐに後を追おうと立ち上がろうとするが、脚にうまく力が入らず、前に進めない。

その間にも、部屋を飛び出していった箒は一夏との距離を離していく。

いや、どこへ行ってしまうのだろうか? どこへ行こうとしているのだろう?

一夏は何がいけなかったのかを考えるよりも、とにかく箒を追って連れ戻すことだけを考えていた。

まともに歩くこともできずとも何とか扉を開けて、外の空気を感じていると――――――、


一夏「うぅ…………」ヨロヨロ

使丁「何があった!」ダダダダダ!

一夏「あ、用務員さん! 箒が出て行った!」

使丁「なにっ!?」

使丁「いや、それよりもどうした!? 脚をやられたのか!?」

一夏「尻餅をついて、脚が…………」

使丁「そうか。なら、部屋に戻って何があったのかを教えてくれないか?」

一夏「いや、それよりも箒を――――――」


使丁「今のお前に、あの子に掛けられる言葉はあるのか?」


一夏「!?」

使丁「それとも、無理やりこの部屋に連れ戻して、鎖で繋いでおくのか?」

一夏「そういうわけじゃ…………」

使丁「安心しろ。IS学園から脱走することなど不可能だ」

使丁「そして、外は雨も降っていることだし、雨宿りのために逃げこむ場所は限定されてくる」

使丁「後のことは、お前と“篠ノ之博士の妹”を一緒に部屋にさせた寮長に任せることにしよう?」ピポパ

一夏「……はい」

使丁「寮長か。実は――――――」







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