過去ログ - 上条「ただいま」
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22:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/17(月) 21:05:35.83 ID:RL+LFZqV0


リハビリだと考えて病院を歩きまわったらあっという間に時間は過ぎ去った。
今日も美琴が病室の扉を開いて入ってきたが、足音は複数であった。

「お前ら」

上条のクラスメイトであった吹寄、土御門、青髪である。やはり二年という月日は大きく、年相応に成長している。土御門に至っては金髪から茶髪に染めていた。

「上条当麻……貴様」

吹寄は美琴を押しのけながら前髪と耳に掛かっていた髪を後ろに寄せ、それをヘアピンで止めて完全なオールバックにした。そして、

「ふん!!」

上条に、思いっきり頭突きを噛ました!!

「――っ!―――――っ!!ま、まさかの吹寄おでこDX……」
「事情は知らないけど、小萌先生を悲しませた報いよ。……さっさと退院して、小萌先生に顔を見せなさい」

それだけ言って、吹寄はさっさと帰ってしまった。

「ほな僕も。悪いなカミやん、また明日、お見舞いの品持ってくるさかい」

吹寄に続くように、青髪も病室を後にした。

「にゃー。悪いけど御坂ちゃん。ちょっと席を空けといてくれると嬉しいぜい」
「あ、はい」

土御門に言われるがまま、病室を出て行った。
ここには今、土御門と上条の2人だけである。

「第三次世界大戦が終わったのも禁書目録が解放されたのも、カミやんのおかげだ」
「戦争に関しては俺は何もしてないよ。それにインデックスだって、ステイルがいてくれたおかげだよ。俺はただ右方のフィアンマをぶん殴っただけだよ」
「変わって無いにゃー。カミやんは」
「俺は2年前と同じだ」

その後土御門から聞いた事は、美琴が知らない世界の裏側の話。
戦後のロシアは学園都市の協力の元復興に向かっているが、火種は未だに燻っている事。
ロシアの敗北を未だに認めない勢力が存在し、各地でテロ活動を行っている事。その中には魔術師も存在しイギリス清教やロシア凄教、ローマ政教など、主要な魔術組織がその対処を行っている事。
どれもこれも、上条は想定などしていなかった。
右方のフィアンマ[くろまく]さえ倒せば全てが終わる。かつて美琴が考えていた、デモの首謀者さえ倒せば全てが終わるというのと何も変わらないのではないか。

「それと……右方のフィアンマだがな、いまだに消息が掴めないんだ。オッレルスと行動を共にしているという情報もあるが、真偽は定かじゃない。だがそれが真実なら、奴らは動く。それが世界にどのような影響を及ぼすかは謎だぜい」

そう言うと、土御門は『日常』の顔に戻った。

「ま、今は待つしかないぜい」
「ははっ。ま、そうだよな」

自然と笑みが零れた。
だが、不安までは無くなった訳ではない。
この右手がある以上、自分には逃れなれない運命があるのではないかと。




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