23:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/17(月) 21:06:03.16 ID:RL+LFZqV0
魔術師?禁書目録?
彼らは一体何の話をしているのだろうか。
一階の売店で適当な菓子を買って戻ってきたら不穏な単語が聞こえ、何かと思い盗み聞きをしていたのだ。
扉の向こう側という事もあり詳しくは聞こえなかったが、少なくとも美琴が知る世界の話ではないということだけはわかる。
『魔術師』というのが学園都市でいう『原石』のことかもしれないと考えたが、科学やただの超能力では説明しきれない現象を美琴は見てきた。
もしかしたら超能力とは違う『魔術』が存在し、上条がそんな世界で戦ってきたのか。一方通行との一騎打ちさえ超えるほどの戦いをしてきて、その度に死ぬような目にあってきたというのか。
(今回の事も、もしかしたら)
二年とい月日は経ったが、今回は生きて帰ってきた。
だが、もし次にこのような事が起こったら?
そもそも上条が目覚める見込みは無かった。そもそも学園都市に運び込まれた事自体が奇跡だ。
次は無いかもしれない。今度こそ自分の前から消えてしまうかもしれない。
そう考えると怖くなり、菓子の入った袋を強く抱きしめていた。
「おい」
「っ!?」
考え事をしていたせいか、病室から土御門に気づかず、突然声を掛けられ驚いた。
「な、何ですか」
「さっきの話について、これ以上は踏み込むな。必ず後悔する事になる」
今までのふざけた調子ではない。裏の顔とでも言うべきか。
だがこれ以上、上条がいる世界を知らないままでいるのは嫌だ。
知らない所で戦って、知らない所で傷つくのが嫌だ。
そしてもう、置いてかれるのは嫌なのだ。
「できません」
はっきりと、美琴は言った。
「そうか。それ以上はお前の勝手だ……だが、今までのように目の前の敵を力で抑えつけるだけで解決できるとは思うなよ」
それ以上、土御門は言わなかった。
土御門が居なくなった後、美琴はその言葉の意味を考えていた。
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