36:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga sage]
2014/03/14(金) 13:22:36.91 ID:SEOg1ANDO
少女「げほっ! げほっ!」
ババ「おお、どうした? いきなり寝転んでからに」
少女「いや、いくらなんでもボリすぎでしょっ!?」
少女は勢いよく飛び起きて魔女に詰め寄った。
ババ「はて? 正当な対価だと思うが?」
少女「10万ゴールドって、そんなにあったらわたしの村だと親類縁者一族全員を死ぬまで養えますよ!!」
ババ「謙虚じゃのう、ワシなら一月ともたずに使い果たすがな」
少女「一月ッ!? すげぇッ!? ……って、そうじゃなくて!」
ババ「返品は出来ぬぞ。ま、せいぜい頑張って返してくれ」
少女「あっ、待って!」
魔女は言いたいことだけ言って一際高くホウキを浮かび上がらせると、そのままホウキを加速させて広場を離れていく。
少女が引き止める間もなく、魔女の姿は広場を巡る木々の向こうに消えてすぐに見えなくなった。
少女「……行っちゃった」
全身から力が抜け、少女は草花の上に座り込む。
そして支えを失ったように後ろに倒れ込むと両手を広げて大の字になった。
少女「あーあ、なんかどっと疲れちゃった」
アルラ7「おねむ?」
少女「そうね、ちょっとお昼寝しようか……」
近づいてきたアルラウネたちの緑髪を撫でて少女は瞼を閉じる。
色々あってよほど精神的に参っていたのか、眠気はすぐにやってきた。
アルラ4「わたしも寝る」
アルラ2「お姉さんのとなり」
アルラ9「わたしもとなり」
少女「うん、いいよ」
そうアルラウネたちに答えたのを皮きりに、急速に少女の意識が薄らいでいく。
――そういえば、お母さんたちは元気かな?
村の家族のことが頭をよぎったのを最後に、少女の意識は深い眠りの中に落ちていった。
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