過去ログ - さやか「もう少しだけ、この優しい夢を…」
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以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/11(火) 19:37:28.95 ID:t+8H5zer0
「また、降りそうだね」
今日は屋上でお弁当はやめた方が良いね。なんて、まどかと相談するさやかは、いつもと変わらないように見えた。
空は灰色の雲で覆われており、朝のとはまた別の湿った匂いが、雨が近いという事を連想させる。
「仁美もたまには一緒にどう?」
「えぇ。そうですわね」
近くにいながらも、その会話に混ざる事なく、何となくただぼんやりと、さやかの事を見つめた。
「…それにしても、最近雨ばっかりだよね。夕べも降ってたみたいだし」
ー夕べ…。
まどかの言葉に、杏子はふと、夕べのさやかの事を思い出した。
さやかは、彼女は決して泣いてはいなかった。
ただ、放って置いたら泣き出しそうな…崩れてしまいそうな…そんな空気を纏っていた。
もしかしたら夢だったのではないかと思ったが、朝起きた時も繋がったままの二人の手が、本当にあった事なんだと告げていた。
『ここにいるから』
そう言った彼女は、手を離したら今にも消えてしまいそうな気がして…だから、いなくなってしまわないように、その手をそっと、けれど強く握り締めた。
『ここにいるから』
何だかその言葉は、酷く空っぽに聞こえた。
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