過去ログ - 上条『異能の力なら、どんな幻想だってぶち殺して見せる』
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312:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/16(日) 15:38:33.82 ID:gUNVYqIl0
「ああ、いい忘れていたが、呼吸法などで血液の流れや内蔵のリズムなどを無理矢理いじることで魔力を精製することも可能だ。

おまえたちのやり方は、そうやって魔力が得られたら、自分の血管や神経や 霊装に魔力を通し、身振り手振り・呪文・文字・道具などで記号を示すものだろう。

どんなものが「記号」になるかはケースバイケースだが、基本的には神話をモチーフにしたものが用いるそうだな。

喩えるならおまえたちの魔術は、神話をモチーフにした演劇なんだ。
霊装は演劇における小道具や大
道具に相当する。さらに大規模な魔術を用いる場合には、劇場に相当する神殿を用いる。

厳密に言えば神話に頼らず全くのゼロから記号を構築することも不可能では無いようだが、大抵の場合は既存の神話を参考に記号を探すことが多いしな。
まあ、魔術と宗教が密接な関係を持つという性質上、魔術に適さない神話は長い歴史の中で淘汰されて魔術に最適化された神話だけ
が生き残っているわけだから――――ゼロから構築するよりも、淘汰を生き延びて来た神話を参考にした方が効率が良いからなんだろうな。」

私たちはそういうもろもろなど気にかけたこともないが、と新しい煙草に火をつける。

「個々人の才能で異能の質も量も決まってしまう超能力と異なり、魔術は自分で望むように組み合わせて異能をセッティングすることができる。

超能力と比べれば、非常に自由度・万能性が高く、便利な力であると言えるが――――先も言ったように、大して万能な訳でもない。起こせないことは起こせないからだ。

それに、「セッティング」にも莫大な手間と時間がかかる。
具体的には霊装や術式作成にはかなり時間がかかり、まともにやると数〜数十年、短縮しても数日がかりという事もザラだ。
ものによっては数百年かかるものまである。
魔術師同士の戦いは下準備がメインであり、そこでいかに戦力を整え、相手の魔術への対抗策を練るかが課題となるが―――」

それはおまえたちのレベルの話だな、と紫煙を吐く。

「上級の魔術の戦いになれば、それはもはや概念と概念の戦いだ。
どちらが強者かではなく、どちらが綻びのない秩序を有しているかの計りあいになるんだよ」

ああ、これは橙子さんが夢中で語りだすと止まらないダメなパターンだ。話が終わる気配がない、断ち切らないと。

「あの、橙子さん。話が見えないんですが――――その、魔術そのものについての談義が今からやることとどう関係があるんですか」

「おおそうだったな。早くしないと、厄介なものを片付けた式たちが私たちに追い付いてしまいかねない。とにかくだ、今言った通り、上級魔術同士ならそれは概念と概念の衝突になる。つまり―――――」



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